【相談事例 case: 5 】休職の対応について

 

今回の事案は、広告代理店業の企業の人事担当者(以下、相談者)からの相談です。

 


 

相談内容

 相談者(人事担当者)

当社契約社員の休職後の対応についての相談です。

 当該社員は主に派遣先のシステムの保守、運用を行っています。現在適応障害で休職中です。

 現状、会社から、休職期間が過ぎても健康状態の改善が見られないようであれば、

 一か月後に迫る次回更新のタイミングで契約満了としたいのですが、どのように対応すればよいでしょうか。

 契約満了とする理由としては、派遣先から能力不足を指摘されている点、

 改善のため指導や勉強を勧めるも態度が悪くなかなか受け入れないので今後の成長も見込めない点となります。

 ですが、当該社員は休職を取るにあたり、職場に復帰しても派遣先での人間関係が良くなかったことや

 派遣先が二重派遣のようなことをしていて、自社の営業担当者に相談したにもかかわらず状況が改善されなかったことなどが重なり

 体調を崩してしまい、会社に対して非常に不信感を持っており、まともに話せない状態です。

 弁護士にも見解を求め文章を作成してもらいましたが、表現が強めとなっており果たしてこれでよいのかと考えております。』

 

コンサルタント対応:

弊社コンサルタント

『まずは当該社員の健康状態を踏まえて退職の話を進めるべきです。

 期日が差し迫る中、会社側として退職の話を進めたいことは理解できますが、

 必要以上に本人を刺激することはより関係を悪化させてしまう可能性があり危険と判断します。

 弁護士の見解は法的な対抗手段となり、最終的なものと考えます。

 初期対応としては、当該社員へ十分な配慮をしながら、会社に抱いている不信感を取り除くことだと考えます。

 また、当該社員にメンタル等の相談対応として当社の社外相談窓口のご利用をお勧めします。』

 

 結果:

 当社の助言を受け、相談者は、初期対応として当該社員の体調に配慮しながら、

休職期間の満了に伴い、体調が回復しないようであれば退職してもらうことを伝えたそうです。

現在の体調や意向も聞かせてほしいと連絡をしたところ、当初よりも当該社員と落ち着いて話すことが出来たようです。

 


 

今回の事案においては、弁護士の見解に一切問題はありませんでした。

ただし、初期対応ということ、相手側も人であり感情があることを踏まえて助言いたしました。

初期の段階では、相手方にしっかりと配慮をして意向を聞くことで、関係が大きくこじれてしまう可能性を回避することが出来ると思います。

 

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