【相談事例 case : 2】退職時におけるトラブルの対応 ~回答編2~

当窓口に自動車部品メーカーの従業員Tさんから相談がありました。

退職の意思を伝えたにもかかわらず、上司のE部長からのいやがらせもあり話が進まないとの相談を

当社コンサルタント(以下S)を介して人事担当者Hさん(以下H)に繋ぎました。

当社カウンセラー(以下F)はどのように相談者Tさん(以下T)につたえるのでしょうか。

 

回答編2になります。(関連記事:【case:2】相談編回答編1


 

 当社コンサルタントS人事担当者Hさんとのやり取りを終えると、

当社カウンセラーFに協議の結果を報告し、相談者Tさんに連絡をしてもらうように指示を出しました。

 

『今回の件で、人事の担当者が直接Tさんから話をお聞きしたいと希望しているのですが、如何ですか?』

 

『話したいけど、話が大きくなるんじゃないですか?

 それに、E部長にばれたら、それこそ辞められなくなるんじゃ。』

 

Tさんは不安げにいいます。

 

当社コンサルタントからのコメントですが、

 Tさんの会社では退職届はひと月前に出す規定になっているようです。

 しかも、退職は自由意志ですので、そこはお気になされないようにとのことでした。

 問題解決のためには、人事部門の介入が必要なようです。

 ただ、現時点でTさんのお名前は会社に開示していませんから、

 会社としては対応が出来ない状況とのことでした。」

 

『それじゃ、私はどうすればいいんですか?』

 

『まず、会社の人事担当者にあなたのお名前を開示してよろしいでしょうか。』

 

Tさんの反応をうかがいながら、ゆっくり落ち着いた口調で言います。

 

『でもE部長にしれたら、元も子もないんじゃないかな。』

 

『大丈夫です、いきなりE部長には話は行きませんよ。

 先ず人事担当者に今までの状況やあなたの希望を直接お話されて、

 今後の対応について会社が判断をして頂くように調整します。

 Tさんには十分配慮がされるので、心配なされないでください。』

 

『本当に相談することで気まずくならないですか?』

 

やはりTさんは不安が隠せないようです。

 

Tさんが退職を申告していることをE部長が聞いてくれないということで今回の問題が生じています。

 今まで色々おありでしたでしょうし、戸惑うお気持ちはお察しいたします。

 ですが本来、退職可否は人事が判断することなので、E部長が判断することではないんです。

 こちらとしてはTさんのご希望もございますし、

 人事の担当者にお話しされたらいかがかな、と思います。』

 

Tさんは少し考えていましたが、

 

『人事の担当者と話したいと希望したら、この後どうすればいいんですか?』

 

『まずは、Tさんのお名前を人事の担当者に開示してよろしいですか?』

 

『会社に相談したことをE部長や職場に知られないのであればいいです。』

 

『現時点では、面談予定の人事の担当者だけに開示されることになります。』

 

『もし途中で、相談したくなくなったとなったらどうなります?』

 

『そういうこともありますね。

 その場合、人事の担当者にそのことを直接お申し出になってください。

 ご相談者様本人が相談を取り下げる訳ですから、一般的にはそこで終了になるはずです。』

 

『因みにあなたはどう思いますか?やはり会社に相談するべきと思いますか?』

 

よほど不安なのかTさんに聞きます。

 

『今の状態で放置しても何の解決にもならないかなと思います。

 まずは人事の担当者に直接相談をしてみて、仮に駄目であった場合は、

 改めてこちらに相談されてみてはどうでしょうか。』

 

Tさんは少し考えたあと、名前を開示し人事の担当者に相談することに同意しました。

 

Tさんに、この後エィチ・シーサービスから

 ・人事担当者にTさんのお名前の開示すること

 ・人事担当者との直接相談を希望すること をお伝えし、

人事担当者Hさんから直接Tさん連絡が行くので、それまで待ってもらう様お願いをしました。

Tさんからは、やり取りは電話でなく会社のメールでお願いしたいとのご要望を承りました。

 

不安や戸惑いから最初は乗り気ではなかったものの、無事に直接相談の場が設けられることが決まり、

人事担当者HさんTさんの対応を引き継ぎました。

 

その後、Tさんから当社に電話がありました。

 

『先日は色々と相談に乗っていただき、ありがとうございました。

 会社側がしっかり対応してくれて、漸く退職への道のりが見えて一安心しました。

 また何かあったらこちらに連絡してもいいんですか?』

 

F『基本的に今後のやり取りはHさんにお願いできればと思います。

 ですが他に心配なことが出来た時には、今後もご退職まで遠慮なくご相談ください。』

 


今回の相談案件は退職に関わるトラブルでしたが、不安な気持ちになるご相談者様に寄り添いながら、問題解決にご協力させて頂きました。

また退職の問題処理だけでなく、パワハラの問題も潜んでいそうでしたので、会社の人事担当者様にご助言をしました。

 

エィチ・シーサービス株式会社の社外相談窓口では、ご相談者の皆様が守られ安心して相談できるよう心がけております。

更に会社へ取りつなぐ際も、他に情報が漏れることが無いよう細心の注意を払いながら引継ぎを行います。

社外相談窓口をお探しの担当者様で、ご興味がございましたらこちらへご連絡ください。