今回のケースは、とある広告代理店からの相談事例です。
相談者は自分の部下への対応で悩み、当窓口へ相談連絡をいただきました。
相談内容:
相談者(広告代理店従業員)
相談者が部下に対してミスを注意したところ、その部下が翌日から出社しなくなりました。
連絡もない無断欠勤だったので、当初は連絡がつく同僚を通じて連絡をしていたものの、
二日を過ぎても出社も連絡もないため、相談者自ら電話やメールを何度か入れて連絡を取ろうとしました。
するとその夜、無断欠勤している部下から相談者にメールが届きました。
『何故、精神的に参って休んでいるのに連絡をしてくるのですか?
そんなに何度も連絡を入れてこられては本当につらいです。
こういうのは、パワハラになるのではないですか?
まだしつこく連絡してくるなら、着信履歴やメールをスクショしてあるので、本社にパワハラで報告します。』
と書かれていました。
相談者は自分がしたことはパワハラなのだろうかと不安になり、どう対処すべきか相談したいと連絡をいただきました。
カウンセラー対応:
相談者の心労を労いながら、傾聴します。
内容的にコンサルタント対応と判断し、相談者に了承を得て、コンサルタントに繋ぎます。
コンサルタント対応:
まず無断欠勤している部下に対して連絡を取ったことがハラスメントになりえるのかを相談者に伝えます。
『会社として無断欠勤している社員に理由を確認することは当然のことと考えます。
これは、”使用者の健康配慮義務”に沿った対応です。
使用者が健康配慮義務を遵守するには、労働者の健康状態や所在を把握できていることが前提となります。
そのため、電話やメール、通信アプリ、自宅訪問などあらゆる手段を用いて、
今後も就業できるかの確認を含めた連絡をすること自体は必要な行動です。
病気になっていたり、事故に巻き込まれていたりしたら大変ですからね。
ただし、一日に何十回も連絡をしたり、電話口で恫喝する等、心理的負担を与えるような
不適切な言動や表現は控えるべきで、あくまでも、相手に配慮することが重要です。
今回に関しては、上司と部下の関係性があまり良くない印象を受けたため、直接のやり取りはせず、
今後は本社の人事部経由で対応してもらうと、円滑にお話できるのではないでしょうか。』
結果:
アドバイスを受けた相談者は人事に連絡をして、その後は本社の人事部担当者が対応をすることとなりました。
人事部担当者から連絡を受けた無断欠勤社員は、メンタルに問題を抱えていたとのことで正式に休職に入ったとのことです。
エィチ・シーサービス株式会社の社外相談窓口サービスは、管理職の方の部下指導についてのご相談も受け付けております。
問題が起きた際の対応はもちろんですが、日頃からの部下との関係づくりやコミュニケーションが重要です。
社内でのコミュニケーションの取り方や問題の対応方法等、お一人で抱え込まずまずは当窓口にご相談ください。
ご関心がございましたら、是非こちらからご連絡ください。