【相談事例 case:1】メンタル不調で休職中の社員の対応 ~回答編~

前回、住宅メーカーの人事担当者Nさんから相談を受けたコンサルタントは、

会社とコミュニケーション問題を抱えるメンタル不調で休職中の契約社員に対してどのような対応方法を助言するのでしょうか? 

 

以下、回答編になります。(関連記事:【case:1】相談編


 

S「会社と本人との間にコミュニケーション問題がありましたか。

まずは本人の健康状態を踏まえながら退職の話を進めるべきです。

初動対応として、本人に健康状態、意向を十分に確認することです。

会社が出来うる範囲で本人に配慮して無難なコミュニケーションを取れるように心がけるのが良いかと思います。

今回のケースで勧奨退職から入ってしまうのはトラブルになりそうです。

会社側として退職の話を少しでも早く進めたいことは理解できますが、

必要以上に本人を刺激することはより関係を悪化させてしまう可能性があり危険と判断します。

弁護士の見解は法的な対抗手段となり、最終的なものと考えます。

初期対応としては、当該社員へ十分な配慮をしながら、会社に抱いている不信感を取り除くことです。

いかなる理由でも『社員を敵にまわしてはいけません』!

また、必要に応じて本人に当社の社外相談窓口のご利用をお勧めください。」

 

後日、のもとへNさんから電話がありました。

 

N『先日はありがとうございました。

Sさんの助言を受け、本人の体調に配慮しながら、休職期間の満了に伴い、

現在の体調や意向も聞かせてほしいと連絡をしたところ、落ち着いて話すことが出来ました

今後は状況を確認しながら段階的に勧奨退職の方向へ話を進めていこうと思います。

何より意思疎通が出来るようになったので本当に良かったです。

ありがとうございました!』

  

今回の事案においては、弁護士の見解に一切問題はありませんでした。

ただし、初期対応ということ、相手側も人であり感情があることを踏まえて行動したことで、

当該社員と会社間のコミュニケーションが取れ、

お互いが納得の上で推奨退職の方向へすすめることができました。

 

初期の段階では、相手方にしっかりと配慮をして意向を聞くことで、関係は大きくこじれてしまう可能性を回避することが出来、結果として、その後の対応もスムーズに進められます。

 


 

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