今回の事案は、弊社相談窓口に寄せられた上長と部下との対人関係のトラブルです。
相談者は部下との関係に悩んで相談をしてきました。
相談内容:
相談者
相談者は、課長職として1年のキャリアがあります。
同じ部署には、2年間一緒に仕事をした部下がいます。
先月部下が業務上のトラブルを起こしてしまい、その指導をした辺りから
部下の様子がおかしいように感じたので、「メンタル不調なら早く病院に行った方が良い」とアドバイスしました。
そうすると、部下から
「なんでそんなことを言ってくるのか?体調の心配ならまだしも、
いきなりメンタル不調と決めつけてくるなんてちょっとおかしいのではないか!」と言われてしまいました。
部下とはこの2年間、良い関係を築けていたと思うのに、強い反発があり戸惑っています。
カウンセラー対応:
声に元気がなく、相当に悩んでいることが感じられたため、相談者の思いに共感をしながら話を傾聴します。
相談者は過去に今回の部下と同じような業務上のトラブルを起こした際にメンタル不調で休職をしたことがあり、
その際の自分と部下を重ねて、メンタル不調と決めつけた発言をしてしまったとのことを伺いました。
更に自身の想いを話すうちに冷静になった相談者は
「上司として、もう少し部下に対して配慮をもった聞き方をするべきだった。」と自分の失言に気づいたようでした。
今後も部下と良好な関係の続けたいとのことでしたので、
相談者の直属の上長に間に入ってもらい対応してもらうのはどうだろうかと提案をしたところ、
相談をしてみると納得をしていただき終了しました。
結果:
後日、相談者から改めて連絡が入り、直属の上長に仲裁をしてもらった結果、
部下は心配しての発言だったことも理解してくれ、謝罪も受け取ってくれたとのことでした。
「あの時は自分も混乱しており、客観的に状況を判断できず、部下の気持ちも想像できていなかったので、
聞いていただけて本当に良かった」と感謝もいただけました。
今回は何気ない一言からトラブルになったケースです。
相談者は悪気なく、あくまで部下を心配しての発言だったのですが、
部下にとっては踏み込み過ぎた発言であり、相手への配慮が足りなかったことも事実です。
こうした些細な一言から関係をこじれさせてしまうことは、ハラスメントのきっかけにもなりますので非常に危険です。
今回の案件では未然に防ぐことができましたが、職場でのお互いの関係性が悪くなることで、
トラブルが大きくなるケースはよく見られます。
特に現在は、どの職場においても人員的に余裕がなく、日頃からの円滑なコミュニケーションをとることが難しい状況にあります。
限られた時間で正しい指導を行うためにも管理職に対しての定期的な研修は必須と考えます。
エィチ・シーサービス株式会社は、リスクマネジメントの観点からのコミュニケーション研修と得意としております。
ご関心がございましたら、ぜひこちらからご連絡ください。