【後編】「管理職の怒りは“個人問題”ではない――組織が動いた、その後

■前回のあらすじ

カウンセラーからの「これは業務報告であり、弱音ではない」というアドバイスと、

「ダメなら私たちがついている」という言葉に勇気を得たAさん

彼女は、自身の口で上長へ現状を相談することを決意しました。

 



 

Aさんが動き出したのと並行して、社外相談窓口のコンサルタントも会社側のアクションを起こしていました。

カウンセラーから報告を受けたコンサルタントは社外相談窓口として今回の相談を踏まえ、

同様の問題が組織内で起こりうるリスクとして、会社側の窓口担当者へ助言を行うことにしました。

 「最近、部下の不機嫌な態度や消極的な反応に悩み、心身の負担を感じている管理職の相談が増えています。

もし現場からそうした相談が上がってきた際は、『個人の資質の問題』と突き放さず、組織の課題として真摯に耳を傾けてあげてください。

放置すれば、優秀な管理職の離職につながるリスクがあります」

人事部は、管理職のメンタル負荷が見えにくくなっている現状を課題と捉え、

「管理職からのSOSをどう拾い上げるか」という観点で、相談・ヒアリング体制の見直しに着手しました。

研修内容についても、職場の人間関係や日常的な振る舞いが与える影響を、より具体的に扱う方向で検討が進められました。

 


 

それから数ヶ月。 「いつでも相談できる」状態が続く中で、社外相談窓口にAさんからの電話は一度もかかってきませんでした。

もし上長が動いてくれなかったり、状況が悪化したりしていれば、彼女は約束通り「次の策」を求めて連絡をしてきたはずです。

追加の相談がないという事実は、声を上げられる環境が整ったうえで、問題が解消されたことを示していました。

社外相談窓口の役割は、すべてを代行して解決することだけではありません。

日々の中で溜まりやすい不満や緊張を、一度外に出して整理できる換気口のような役割も担っています。

相談者が自らの足で立てるよう勇気づけ(エンパワーメント)、同時に会社側には「相談を受け止める準備」を促す。

この両輪が噛み合った時、組織は自浄作用を発揮し、最も健全な解決へと向かうのです。

 


 

管理職や従業員が抱える怒りや違和感は、個人の問題として処理されがちですが、

放置すれば職場環境の悪化や、離職といった形で表面化することがあります。

だからこそ、早い段階で声を拾い、整理できる仕組みが重要です。

エィチ・シーサービス株式会社の社外相談窓口は、従業員の感情や困りごとを第三者の立場で受け止め、

必要に応じて「会社としてどう対応すべきか」という視点で整理・共有する役割を担っています。

「管理職だから大丈夫」「特に報告がないから問題はない」

そうした思い込みの裏で、現場の負荷が静かに積み重なっていくことは少なくありません。

現場の空気を一度ゆるめ、状況を整理するための相談先として、機能する体制です。

 


 

エィチ・シーサービスでは

アンガーマネジメント研修やコミュニケーションルールの明確化など、

予防的な研修・仕組みづくりについてのご相談にも対応しています。

現場で起きている小さな違和感を、「その場しのぎ」で終わらせず、組織全体の改善につなげたい。

そんな企業様のパートナーとして、エィチ・シーサービス株式会社は伴走します。

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